Don Menzaの話
高校生の時、1年だけビッグバンドに在籍したことがあります。以前にも書きましたが、アメリカにいたときのことです。 幸運にもジャズに目がない先生がリーダーで、一度ものすごいレッスンをコーディネイトしてくれたことがあります Don...
緊張と緩和の魔術:You must believe in springをめぐって
美しいメロディーだなと私が思う曲は、だいたい哀しさが表現されている曲です。次のライブで演ろうとしている曲のひとつに、「You must believe in spring」というのがあります。Micheal LeGrandの曲です。彼の代表作には、だいたい哀しくて美しいメロ...
音楽をめぐる文化的価値と経済的価値の対立
前回は、ミュージシャンたるもの著作権は意識しなければいけないもので、私のようなド素人でも結構なプレッシャーになっているという話をしました。 著作権というのは、考えてみれば面倒くさい権利です。 作者や演者が限られた人であった時代、あるいは作者や演者というのは限られた特別な人た...
いつも気になる著作権の問題
音楽が、聴く側と演奏する側に分かれる時代から、音楽シーンにすべての人が参加する時代へと移行しつつある、という現状認識を述べました。 その現状認識の上で問題にしたいこととして、音楽の能力と遺伝との関係を検討しました。考えたいことがもう一つあります。著作権の話です。 ***...
小市民的幸福の時代~My Blue Heaven~
著作権切れの曲を新たにひとつホームページに貼りつけました。「私の青空」、原曲は「My Blue Heaven」という曲です。 この曲は、1924年にアメリカでポピュラーソングとして書かれたものだそうです。陽気な曲想で、ballroomで演奏するのにぴったりだったのでしょう。...
うまく表現できないからこそ、おもしろい
前回のブログで、表現することの「おもしろみ」について触れました。 今回はその「おもしろみ」とは何かということについて考えたいと思います。 「表現する」とは、内面にあるものを外化することだと説明してきました。その説明は間違いではないはずですが、ほとんど意味のない説明だという気...
「よい音楽」の観念から、表現することの価値へ
「音楽の能力は遺伝によって決定される」という科学的知識が、文化的に恣意的な「よい音楽」の観念に依存していること、したがって「よい音楽」の観念を批判的に意識化する必要がある、ということを述べました。 今回はその結論として、すべての人の音楽が平等に扱われる音楽観がめざされる...
「よい音楽」の観念に対する批判
以前の記事で、「音楽の能力は遺伝的に決定される」という科学的知識について、批判的に検討してきました。この知識には、文化的バイアスが強くかかっているのではないか、という批判です。 *** 例えば、スウェーデンでの研究に次のようなものがあります。...
月の砂漠
Music Sampleに「月の砂漠」を加えました。今回はサンプルではなく、一曲丸まるアップロードしました。ベターな録音状態や演奏ができたら差し替えるつもりです。 「月の砂漠」は私の大好きな曲なので、何度でも何度でも演奏したい曲です。 ***...
「音楽の能力」の文化的バイアス
「音楽の能力は遺伝によって決定されている」という科学的知識には、強い違和感があります。「音楽の能力」としてどういう要素を切り出して判定しているのか、というところに疑義があるからです。 学校での音楽の成績の良し悪しなどで「音楽の能力」を判定されたらかないません。まして「あなた...